土佐久礼を町歩き
秋になったというのに、相変わらずなにかとばたばたの毎日を過ごしている私ですが、アルバイトの取材も兼ねて久々に中土佐町久礼というところに足を延ばしてみました。高知をあまり知らない方にはなじみがないかもしれませんが、故・青柳祐介さんの漫画「土佐の一本釣り」でも有名な鰹の町です。
ここのいちばんの名所はなんといっても「久礼大正町市場」(↑↑の写真)。
明治時代から地元の台所として賑わう名物市場ですが、しかし、なんで大正町でもないのに(高知県には大正町という場所も四万十の山間部にあるのです。いまは合併で四万十町になってますが‥)、大正町市場というのか。私の中では素朴な疑問としてあったのですが、ネットで検索させてもらったところ、なんでも「大正4年、市場周辺が大火にあった時、大正天皇から復興費をいただいたことに町民が感激して『地蔵町市場』から現在の『大正町市場』に名前を改めた」そうです。なるほど‥。またこの久礼は、平成23年2月、漁師町として全国初の国の文化財(重要文化的景観)にもなっています。高知県を旅行される方にはぜひとも外してほしくないスポットです。
上の写真で商店街の中を自転車がすいすい走っているのは、既に久礼に着いたのが夕方前ごろでお店がぜんぶ閉まっていたため。近くの温泉で一泊して翌日もう一度昼前に出掛けると、やはりとても活気づいていました。魚だけでなく、野菜あり、ところてんあり、お菓子あり‥。辺り一面昭和の雰囲気に覆われてます。その中をおじさん、おばさん、お姉さんたちの威勢の良い掛け声が飛び交っていました。
上のいちばん下の写真は、高知の人には有名な「田中鮮魚店」です。
そして、いま、ここら辺り(須崎や久礼)でいちばん旬なのは「新子」と呼ばれる鰹。新鮮なほどピンクのような赤い切り身に、私の大好きな仏手柑を思いっきり絞り、さらにその緑色の皮をすりおろして食べるのが“通”の食べ方のよう。それを目の前でやってくれて、そのまますぐ横のお店やベンチに座って食べられるのです^^
↑↑至福のひととき‥。
↓↓これが仏手柑です。かぼすよりは小さく、スダチやシークワーサーよりは大きい。酸味と少しの苦みがあって最高に美味しい。どんな料理に絞っても合います(あくまでも私の場合です)。
そして、季節はもう秋。
店先には魚だけでなく、たくさんの、土佐の秋の味覚が並んでいました。
そのほか、大正町市場の入り口にはお菓子を売っているお店もあって、
↑↑この「中菓子」というのが名物なのだそうですが、残念、この日は売り切れてしもうてねえ、とのことでした。でもほかにもこんなピンクのかわいいお菓子が↓↓
そこのお店はかき氷も名物で、並んだシロップが不思議な瓶に入ったお薬みたいで、とても雰囲気がありました↓↓
ちょうどお店で休んでいたときには、土佐ならではのもの凄いスコールが!!
◇ ◇ ◇
そして、そしてここ中土佐町久礼は漁師町としての国の重要文化的景観にも選定されているだけに、大正町市場だけでなく、町全体に古民家が残り、昭和のレトロな雰囲気が町を包み込んでいます。
↓↓個人的に、いいな〜と思った釣り具屋さんとそのお店の中(覗き見しちゃいました‥)。外で売ってた「魚あみ」もいいでしょう^^
また、ここ久礼には高知県内では最古の酒蔵「西岡酒造」さんもありました。
↓↓ここがその酒蔵です。
久礼といえば、やっぱり「土佐の一本釣り」。西岡酒造さんの一押しの酒も「純平」のようでした。しかしながら、私はここで初めて試飲させてもらった仏手柑酒があまりにも美味しいことに感激;;一晩で1本は軽くいけてしまう美味しさです(これもあくまでも個人的感想)‥。
さて、酒蔵の中はというと(もう閉まっていたのに見せてくださったおじさん、ありがとうございました)‥。お宝がいっぱいのようでした^^
「仏手柑酒最高‥」などと言っているうちに、気が付けば、外はもう夕暮れ。
名残惜しかったけれど、久しぶりに訪れた漁師町を後にしました。
古民家好きのみなさん、ぜひ一度ツアーを組んで久礼の町並み見学にも来てください。
by hirotomo0301
| 2012-09-07 16:52