雨に煙るドナウ
♩♫♫タラーー、ラリラーー、リラリーー、ラリラーー♩♫♫
といっても何の音楽か分からないでしょうが、今日ずっと私の頭の中にはこのメロディーが流れていました。そう、「ドナウ河の漣」。昔、ピアノで習いませんでしたか? 私はこの曲を思い出すと、体の動きもワルツを取ってしまいます。
でも、今日はワルツは踊れない雨。それも今までのような霧雨ではなく、はっきりした雨。ヨーロッパでは傘をさす人は少ないですが、今日は3分の1強の人が傘をさしていました。それなのに、そんな日に限ってスーツケースに傘を入れたまま出て来てしまった私。コートのフードをかぶってひたすらドナウを目指して歩きました。
ホテルの人はすぐそこ、のように言っていたのに‥。1時間以上もかけてやっと大河が見えてきた時には少し感動。橋桁の上で巨大なライオンの像がにらみをきかせた、一番大きな橋にたどり着きました。向こう岸の丘の上には緑のドーム型の屋根の何やら荘厳な建物も見え、「これがドナウか‥」としばし眺めを堪能しました。青空だったらもっと良かったんでしょうが‥。
向こう岸の橋桁にもライオンが居座り、横から見ても大迫力。こんなすごい橋をブダペストの人は、毎日普通に渡って通勤するんですね。
橋を渡ると、大きなトンネルがあり、すぐ横にケーブルカーが。これに乗って丘の上まで行きました。もっと掛かるかと思えば、たった30秒ぐらいで到着です。
丘の上からの眺めは‥。やっぱり雨に煙って見渡しはよくありません。でも白い靄に包まれているようで、情緒はたっぷり。大きな鷲?が今にも羽ばたきそうな姿勢で川辺を見下ろしていました。
緑の屋根の建物は博物館で、見学し終わった後は、丘の反対側の景色も見に行こうとしたのですが、何やら急に警察官がたくさんいて「向こうは駄目。すぐに下りるように」とのこと。何かあったのか聞くと、「プライムミニスターが来るから」だそう。しょうがないのでおとなしく指示に従い、またケーブルカーで下りて橋を渡り、行きとは違う川縁の道を歩きました。
ずっと行くと、こんなきれいな緑色の橋も。掛かる橋によっても全然雰囲気が違うんですね。どんな河でもそうかもしれませんが、さすがにドナウ。名曲「ドナウ河の漣」が作られた訳だと納得しました。
by hirotomo0301
| 2011-12-16 04:06